今回は、ベトナム中部のリゾート地・ダナンから台湾・台北への移動に、スターラックス航空(Starlux Airlines)のJX704便ビジネスクラスを利用しました。アラスカ航空のマイルプログラムを活用し、必要マイル数は片道わずか15,000マイル。短距離路線ながら、スターラックスの徹底したホスピタリティと上質なプロダクトを体験できる貴重な機会でした。
■ 機材とキャビン全体の印象
スターラックス航空のA321neoは、ナローボディ機でありながらもその空間演出はまるで中長距離路線のような上質さ。キャビン内は落ち着いたトーンで統一され、間接照明が柔らかな雰囲気を演出しています。ビジネスクラスは2-2の座席配列で、横並びながらも中央にはしっかりとした仕切りがあり、隣席との距離感は十分。クッション性の高いシートと個人用スペースの確保により、2時間弱のフライトでも快適に過ごすことができました。特に座席周りの質感や機能性の高さは、同クラスのアジア路線でも頭ひとつ抜けた印象です。
モニターには台北101が映し出され、モダンな雰囲気で出迎えてくれます。
足元は十分なスペース。2A・2Cの座席配置も程よいプライベート感。
ユニバーサル電源とUSBポートを完備。スマホやPCの充電も快適。
シートの各種リクライニング操作はタッチパネル式で簡単。
提供されたスリッパはしっかりした厚みで、短距離でもリラックスできました。
■ 機内サービスとエンタメ
搭乗時にはクルーの笑顔で迎えられ、席に着くとすぐにブランケットとクッションがセットされていました。シート周辺の操作パネルは直感的で、タッチパネルでの操作もスムーズ。個人モニターは大きく、映像のクオリティも高め。スターラックス独自のブランドムービーや落ち着いたBGMが、離陸前のひとときをよりラグジュアリーに演出してくれます。機内誌やアメニティのデザインにも一貫性があり、細部までブランド哲学が反映されている点は特筆すべきです。
広めのサイドテーブルが便利。クッションとブランケットも上質。
キャビン全体は明るく、落ち着いたウッド調が印象的でした。
座席リモコンには“DAD→TPE 1:58”の表示。飛行時間は約2時間。
■ ミールとドリンクのクオリティ
フライト時間は2時間未満ながら、ミールサービスはまるで欧州系ビジネスクラスのような構成。前菜にはしっとりとしたローストビーフと彩り野菜、メインは柔らかく煮込まれたビーフシチュー。付け合わせのポテトやパンも温かく提供され、機内とは思えないクオリティの高さです。食事の際には白ワインとミネラルウォーターをいただきましたが、ワインは香り高く、適温で提供されるなど細やかな配慮が感じられました。サービススタッフの対応も丁寧で、全体を通して心地よい時間が流れます。デザートにはフレッシュフルーツと濃厚なチョコタルトが添えられ、短距離路線とは信じがたい完成度でした。
本格的な洋食ミール。ビーフシチューは柔らかく、ソースも秀逸。
フレッシュフルーツとコーヒー、デザートタルトの軽食セット。
■ まとめ|短距離でも満足度は長距離並み
スターラックス航空のビジネスクラスは、短距離区間でも一切の妥協がなく、まさに「空のブティックホテル」のような体験でした。機材、サービス、食事、デザインすべてにおいてバランスが取れており、特に今回のようにアラスカ航空のマイルを使って15,000マイルで予約できる点は大きな魅力。今後、アジア域内の移動を計画する際には、積極的に選択肢に加えたいと思えるフライトでした。
機内でいただく白ワイン。グラスも美しく提供されます。
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